自動検品AI(外観検査AIシステム)とは何か
自動検品AI(外観検査AIシステム)とは、カメラ・センサーが撮影した画像をAI(人工知能)がリアルタイムで解析し、製品の傷・汚れ・形状不良・異物混入などを自動で検出するシステムです。
従来のルールベース検査(明るさ・面積の閾値判定)ではばらつきに対応できなかった複雑な不良を、ディープラーニング(深層学習)を用いて高精度かつ高速に検出できる点が最大の特徴です。
用語定義:主要3ワード
- 外観検査AI
- カメラ画像からAIが良品・不良品を判定する検査システム。ルールベースとAI(ディープラーニング)の2方式がある。
- ディープラーニング検査
- 少量の不良品サンプルから特徴を学習し、人間の目視では見逃しやすいランダムな欠陥を検出できるAI技術。
- カタログ登録製品
- 中小企業省力化投資補助金事務局が審査・登録した省力化機器。登録製品のみカタログ注文型の補助対象となる。
目視検査との違い:自動検品AIが解決する3つの課題
| 課題 | 目視検査(人手) | 自動検品AI |
|---|---|---|
| 検査精度 | 疲労・主観によってばらつく | 24時間一定精度を維持 |
| 処理速度 | 1人あたり数百個/時間が限界 | 毎分数百~数千個の高速処理 |
| 記録・トレーサビリティ | 紙台帳・記入漏れが発生 | 検査データを自動記録・可視化 |
自動検品AI 主要15製品 比較一覧表(2026年版)
以下は国内外の主要製品を価格帯・方式・主な検査対象別に整理した比較表です。価格はメーカー公表情報・業界相場をもとにした参考値であり、構成・オプションによって変動します。詳細は各社への問い合わせで確認してください。
| 製品名(メーカー) | 方式 | 主な検査対象 | 導入費用目安 | 省力化補助金 カタログ対応 |
|---|---|---|---|---|
| XG-Xシリーズ (キーエンス) |
ルールベース+AI | 金属・樹脂部品、電子基板 | 300万円~ | 要確認(公式カタログで検索) |
| VSシリーズ(AI搭載) (キーエンス) |
ディープラーニング | 食品、樹脂・金属部品 | 200万円~ | 要確認 |
| In-Sight+ViDi (コグネックス) |
ディープラーニング | 印刷・基板・食品包装 | 500万円~ | 要確認 |
| FHシリーズ (オムロン) |
ルールベース+AI | 電子部品・包装フィルム | 200万円~ | 要確認 |
| AISIA-AD (シンクサービス) |
ディープラーニング | 製造業全般・食品 | 月額10万円~(SaaS型) | IT導入補助金対象(要確認) |
| VisionPro (コグネックス) |
ルールベース+AI | 半導体・精密部品 | 200万円~ | 要確認 |
| AIアシスタント外観検査 (三菱電機) |
ディープラーニング | 製造ライン全般 | 個別見積 | 要確認 |
| INSPECTRON (東芝インフラシステムズ) |
AI+画像処理 | 食品・医薬品・フィルム | 個別見積 | 要確認 |
| Phoenix Eye (VRAIN) |
ディープラーニング | 製造業・精密部品 | 個別見積 | 要確認 |
| KITOV搭載外観検査 (住友重機械工業) |
3D+AI | 大型部品・組み立て検査 | 個別見積 | 要確認 |
| オキカエ for AI外観検査 (コニカミノルタ) |
ディープラーニング | 食品・製造・印刷 | 個別見積 | 要確認 |
| AIビジョンシステム (Musashi AI) |
AI+マシンビジョン | 自動車部品・電子部品 | 個別見積 | 要確認 |
| AI外観検査ソフト(クラウド型) (各種SaaSベンダー) |
ディープラーニング(SaaS) | 食品・包装・製造 | 月額10万円~50万円 | デジタル化・AI導入補助金対象(要確認) |
| クロスコンパス AI検査 (クロスコンパス) |
ディープラーニング | 食品・飲料・医薬品 | 個別見積 | 要確認 |
| Nsight エッジAI検査 (Nsight) |
エッジAI | 製造・加工業全般 | 月額10万円台~ | 要確認 |
※カタログ登録状況は随時変わります。最新情報は省力化投資補助金 製品カタログ検索(公式)でご確認ください。
省力化投資補助金で自動検品AIを導入する方法
自動検品AIを省力化投資補助金で導入する際は、「カタログ注文型」と「一般型」の2つのルートがあります。それぞれの特徴を理解したうえで、自社の状況に合った申請方式を選択してください。
カタログ注文型:補助率1/2・手軽に申請できる
カタログ注文型は、事務局が事前審査した「カタログ登録製品」から選ぶ方式です。書類審査中心で採択率が高く、審査期間も2〜3週間と短いのが特徴です。
2026年3月19日の制度改定により、補助上限額が引き上げられました(出典:中小企業省力化投資補助金 2026年3月19日制度改定ページ)。
| 従業員数 | 補助上限額 | 大幅賃上げ特例時 | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 5人以下 | 500万円 | 750万円 | 2/3(小規模事業者) |
| 6〜20人 | 750万円 | 1,000万円 | 1/2 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 | 1/2 |
2026年4月より「AI外観検査用画像処理システム」カテゴリがカタログに追加されました。最新のカタログ登録製品は公式製品カタログ検索で確認してください。
一般型:最大1億円・カスタム設備も対象
一般型は、カタログに登録されていないカスタムシステムや大規模な設備投資に対応します。事業計画書が必要で審査は厳しくなりますが、補助上限が大きくなります(出典:省力化投資補助金 一般型公式サイト)。
| 従業員数 | 補助上限額(標準) | 大幅賃上げ特例時 | 補助率 |
|---|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 | 2/3(小規模) |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 | 1/2 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 | 1/2 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 | 1/2 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 | 1/2 |
最新の補助上限額・補助率は公募要領で必ず確認
補助額・要件は公募回ごとに変更される場合があります。申請前に必ず最新の公募要領(公式一般型ページ)を確認してください。
SaaS型AI検査ツールはデジタル化・AI導入補助金も活用可
月額課金型(SaaS型)の自動検品AIは、省力化投資補助金の対象外になる場合があります。そのような製品には「デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)」が適用できる可能性があります。補助率は最大80%、補助上限は最大450万円(2026年度実績)です。詳細は経済産業省 中小企業庁 ミラサポplusで確認してください。