補助率・補助額の仕組み(従業員規模別)
制度・仕組み
公開: 2026年3月4日
更新: 2026年4月18日
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省力化投資補助金の補助率・補助額を徹底解説【2026年版】
省力化投資補助金でいくら補助を受けられるかは、「従業員規模」「事業者区分(小規模か否か)」「賃上げ要件の充足」の3要素で決まります。本記事では、この3つの要素がどう影響するかを具体的な計算例とともに解説します。
補助率とは投資額に対してどの割合が補助されるかを示し、補助上限額は補助金として受け取れる最大額です。投資額が大きくても、補助上限額を超える分は自己負担となります。
省力化投資補助金 基本の補助率:1/2と2/3の違い
省力化投資補助金の基本補助率は1/2(50%)です。ただし、小規模事業者に該当する場合は2/3(約67%)に優遇されます。
| 事業者区分 | 補助率 | 該当条件 |
| 一般の中小企業者 | 1/2 | 中小企業基本法に定める中小企業者 |
| 小規模事業者 | 2/3 | 製造業等:従業員20人以下 / 商業・サービス業:従業員5人以下 |
小規模事業者の定義
「小規模事業者」は業種によって従業員数の基準が異なります。製造業・建設業・運輸業は20人以下、商業(卸売・小売)・サービス業は5人以下が小規模事業者です。パート・アルバイトは原則として従業員数に含めません(常時使用する従業員が対象)。
省力化投資補助金 従業員規模別の補助上限額(カタログ型)
カタログ注文型の補助上限額は、常時使用する従業員数に応じて3段階に設定されています。
| 従業員数 | 通常の補助上限額 | 賃上げ時の補助上限額 |
| 5人以下 | 200万円 | 300万円 |
| 6〜20人 | 500万円 | 750万円 |
| 21人以上 | 1,000万円 | 1,500万円 |
この上限額は「補助金額」の上限であり、投資額の上限ではありません。例えば従業員10人の企業が補助率1/2で申請する場合、投資額1,000万円で補助額500万円(上限ちょうど)となります。
省力化投資補助金 賃上げ上乗せ:上限額が最大1.5倍に
省力化投資補助金では、一定の賃上げ要件を満たすことで補助上限額が引き上げられます。
賃上げ要件の内容
賃上げ上乗せを受けるための主な要件は以下の通りです。
- 給与支給総額を年率1.5%以上増加させる計画を策定し、申請時に宣言すること
- 事業場内最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高くすること
- 補助事業終了後3年間の事業計画期間中に達成すること
賃上げ要件を宣言して採択された場合、補助事業期間終了後に要件の達成状況を報告する義務があります。要件を達成できなかった場合、補助金の一部返還を求められる可能性があるため、無理のない範囲で計画してください。
賃上げ上乗せの具体例
従業員15人の製造業企業が800万円の協働ロボットを導入するケースで比較します。
| 項目 | 賃上げなし | 賃上げあり |
| 投資額 | 800万円 | 800万円 |
| 補助率 | 1/2 | 1/2 |
| 補助上限額 | 500万円 | 750万円 |
| 補助額 | 400万円 | 400万円 |
| 自己負担 | 400万円 | 400万円 |
この例では投資額800万円の1/2=400万円で上限内に収まるため、賃上げの有無で実際の補助額は変わりません。投資額が1,000万円以上の場合に賃上げ上乗せの効果が大きくなります。
省力化投資補助金 一般型の補助上限額:最大1億円の大型投資
一般型の補助上限額は従業員規模と投資計画の内容に応じて段階的に設定されており、最大1億円までの補助を受けられます。
一般型は補助率1/2で統一されており、小規模事業者の優遇(2/3)はカタログ型のみの特典です。一般型で1億円の補助を受ける場合、自己負担として最低1億円(投資総額2億円)が必要となります。
一般型は投資規模に応じた計画を
一般型は投資額が大きいほど審査も厳格になります。数千万円〜1億円規模の申請では、詳細な省力化効果の試算と投資回収計画が求められます。中小企業診断士の支援を受けることをお勧めします。
省力化投資補助金 業種別・規模別の補助額シミュレーション
実際のビジネスシーンを想定した補助額の計算例を紹介します。
| 業種 | 従業員数 | 導入機器 | 投資額 | 補助率 | 補助額 |
| 飲食業 | 3人 | 配膳ロボット2台 | 300万円 | 2/3 | 200万円(上限) |
| 小売業 | 8人 | セルフレジ3台 | 600万円 | 1/2 | 300万円 |
| 製造業 | 30人 | 協働ロボット | 1,500万円 | 1/2 | 750万円 |
| 物流業 | 25人 | 自動搬送ロボット | 2,000万円 | 1/2 | 1,000万円(上限) |
| 介護業 | 4人 | パワーアシストスーツ3台 | 150万円 | 2/3 | 100万円 |
上記はカタログ型(賃上げなし)の計算例です。賃上げ要件を満たした場合、物流業の例では上限が1,500万円に引き上がり、補助額は1,000万円のまま変わりませんが、投資額を増やせば最大1,500万円まで補助を受けられます。
省力化投資補助金 補助額シミュレーション 自社はいくらもらえる?
従業員数と投資額の組み合わせで実際の補助額がどう変わるか、3パターンのシミュレーション表で確認できます。いずれもカタログ型(賃上げなし)を前提としています。
シミュレーション1:従業員3人の飲食店(小規模事業者)
| 投資額(税抜) | 補助率 | 計算上の補助額 | 補助上限額 | 実際の補助額 | 自己負担 |
| 100万円 | 2/3 | 約67万円 | 200万円 | 約67万円 | 約33万円 |
| 200万円 | 2/3 | 約133万円 | 200万円 | 約133万円 | 約67万円 |
| 300万円 | 2/3 | 200万円 | 200万円 | 200万円(上限) | 100万円 |
| 400万円 | 2/3 | 約267万円 | 200万円 | 200万円(上限) | 200万円 |
小規模事業者は補助率が2/3と有利ですが、補助上限200万円に達するのは投資額300万円から。300万円超の投資では上限により自己負担が増えます。
シミュレーション2:従業員15人の製造業(中小企業)
| 投資額(税抜) | 補助率 | 計算上の補助額 | 補助上限額 | 実際の補助額 | 自己負担 |
| 500万円 | 1/2 | 250万円 | 500万円 | 250万円 | 250万円 |
| 800万円 | 1/2 | 400万円 | 500万円 | 400万円 | 400万円 |
| 1,000万円 | 1/2 | 500万円 | 500万円 | 500万円(上限) | 500万円 |
| 1,500万円 | 1/2 | 750万円 | 500万円 | 500万円(上限) | 1,000万円 |
投資額1,000万円で補助上限に到達します。1,000万円超を投資する場合は賃上げ要件を満たして上限を750万円に引き上げることを検討してください。
シミュレーション3:従業員30人の物流業(中小企業・賃上げあり)
| 投資額(税抜) | 補助率 | 計算上の補助額 | 補助上限額(賃上げ) | 実際の補助額 | 自己負担 |
| 1,000万円 | 1/2 | 500万円 | 1,500万円 | 500万円 | 500万円 |
| 1,500万円 | 1/2 | 750万円 | 1,500万円 | 750万円 | 750万円 |
| 2,000万円 | 1/2 | 1,000万円 | 1,500万円 | 1,000万円 | 1,000万円 |
| 3,000万円 | 1/2 | 1,500万円 | 1,500万円 | 1,500万円(上限) | 1,500万円 |
賃上げ要件を満たすことで補助上限が1,500万円に拡大。3,000万円の投資で最大1,500万円の補助を受けられます。
シミュレーションはあくまで目安
上記の補助額は目安です。実際の補助額は実績報告後の確定検査で決定されます。消費税は補助対象外のため、投資額は必ず税抜金額で計算してください。
まとめ:自社の補助額を正確に把握しよう
省力化投資補助金の補助額は、従業員規模・事業者区分・賃上げ要件の3要素で決まります。申請前に以下を確認してください。
- 常時使用する従業員数を正確にカウント(パート・アルバイトの扱いに注意)
- 小規模事業者に該当するかを確認(補助率が1/2から2/3に優遇)
- 賃上げ要件を満たせるか検討(上限額が最大1.5倍に)
- 投資額と補助上限額の関係を計算(投資額の1/2が上限内に収まるか)
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